誰にもある、ふとした“気分の谷”
「何だか今日はやる気が出ないな…」
そんな日が、60代になると少しずつ増えてきませんか?
気力はあるのに身体がついてこない。
健康診断の数値や、将来への不安。
子どもたちが独立して夫婦二人の暮らし、あるいは一人暮らしの時間が増えると、
心の中に“ぽっかり穴”が開いたような気持ちになることもあります。
でも大丈夫。
今回は、60代で気持ちが落ち込んだときに、自分をやさしく立て直す方法をご紹介します。
「気持ちの切り替え」に必要なのは特別なスキルではありません。
ちょっとした視点の変化と、ほんの少しの工夫。
人生のベテラン世代だからこそ、しっくりくる“癒し”を一緒に探していきましょう。
気持ちの落ち込みに潜む“見えない原因”
人との関係が減ることで心が縮こまる
60代は、仕事の引退や子育ての一区切りを迎える時期。
日々のコミュニケーションが減ることで、心が内向きになりがちです。
「誰とも話していない日がある」「なんとなく孤独を感じる」
こうした小さな感情が、気づかぬうちに重なり、落ち込みへとつながります。
体の変化と気分の関係
睡眠の質、ホルモンバランス、持病とのつきあい。
身体の不調が心にまで影響することは多くあります。
たとえば、朝スッキリ起きられないときや、なんとなく身体がだるいとき、
心まで「今日も疲れるな…」とブレーキをかけてしまうことも。
社会的な「役割の喪失」も一因
「会社の肩書きがなくなった」
「子どもに頼られなくなった」
そんな“役割の変化”が、自信を揺らがせる原因になることも。
誰かに必要とされていると感じることは、気持ちのエネルギー源です。
それが減ると、無意識のうちに「私って何者だろう?」と感じてしまいます。
心を立て直す、60代にぴったりな方法
“やらなきゃ”から“できたら”に切り替える
朝から「○○しなきゃ!」と思うと、それだけでプレッシャーに。
60代は“義務”よりも“ごほうび”発想で気持ちを軽くするのがコツです。
例:
- 「散歩しなきゃ」→「天気が良いから散歩できたら気持ちいいかも」
- 「家事しなきゃ」→「お気に入りの音楽を流して楽しみながらやろう」
心のなかに“感謝メモ”をつくる
心が沈んでいるときこそ、“ありがとう”の気持ちが回復のスイッチになります。
寝る前に、1日を振り返って、小さな感謝を3つ書いてみましょう。
たとえば…
- 朝日がきれいだった
- スーパーで店員さんが丁寧だった
- コーヒーがおいしかった
「ありがとう」が自分の心を癒す習慣になるかもしれません。
空間を整える

部屋が散らかっていると、気持ちもごちゃごちゃになりやすいもの。
簡単にできる空間浄化の方法を試してみませんか?
おすすめの方法:
- 窓を開けて換気する(空気の流れを感じるだけで違います)
- 香りのあるお香やアロマを焚く
- 玄関やトイレなど、気が滞りやすい場所から順に整える
“誰かの役に立つ”を実感する
ボランティア、地域の見守り活動、趣味のサークル運営など、
「ありがとう」と言われる経験は自己肯定感を高める最良の薬です。
「別に大したことはしていない」と思っていても、
人の役に立った実感は、あなた自身の心に深く残ります。
“ふとした出会い”が気持ちを変えることも
管理人である私は、50代前半で再婚し、現在は幼稚園児の息子と暮らしています。
男の子の育児に戸惑うことも多く、思うようにいかない日もあります。
でも、
子どもの「パパ大好き」の一言が、疲れた心をふっと溶かす瞬間があるのです。
気持ちの落ち込みから抜け出すヒントは、身近な人とのふれあいにあるのかもしれません。
深呼吸のように心を整える3つの習慣
日常に簡単に取り入れられる心のエクササイズもご紹介します。
1.深呼吸+ストレッチ(朝)
- 起床後にゆっくり3回の深呼吸+首・肩をゆっくり回すだけで、
- 身体と心に酸素と意識が届きます。
2.自分をねぎらう言葉を声に出す(昼)
- 「今日もよくやってるよ、自分」など、自分に言ってあげてください。
3.空を見上げる(夕方)
- ほんの1分でも空を見上げて、「きれいだな」と感じるだけで、
- 脳がポジティブな方向に切り替わります。
おわりに:気分の谷を越えた先に
人生の60代は、「第二のスタートライン」とも言われます。
落ち込む日があるのは当たり前。
でも、それを自分だけの“再出発の合図”に変えられたら?
その先には、穏やかで豊かな時間が待っているかもしれません。
あなたの気持ちが、今日より少し軽くなりますように。
